だったシリーズ7 スキーヤー1


僕はスキーヤーだった。1
鹿児島育ちである。スキーには何の興味もなかった。
そもそも山を降りるために登って行くのは合理主義の
僕には納得いかない。無意味の象徴だ。大学で級友達
がスキーに行くプランを立てた。勿論僕にその気はな
い。だが「夜は麻雀だぞ」の言葉に飛びついた。その
頃は車なんて持ってるやつはいないから、夜行列車で
スキーかついで出かけたものだ。勿論お金はないから
避暑用(避寒用ではない)の小屋を借りて、寝袋にく
るまって寝る。志賀高原高天原。これもはまった。朝
起きてから日暮れまで一日中スキー。夜は疲れ果てて
ばたんQ。麻雀所ではない。もうおもしろくてたまらな
い。学生でお金もないしコーチも受けずに自己流だ。
(注:スキーのレッスンだけは受けたほうがいい。左
に曲がるのに右に体重かけるなど教えて貰わんとわか
らん事が多すぎる)自然を征服すると言った感覚では
なく、自然に沿って体を激しく動かす。前傾姿勢はつ
らい。その姿勢を保って、急坂を降りきった快感は心
臓がばくばく踊る鼓動で実感する。飽きない。20日位
いた。途中で女子が泊ったりする。若い僕達だ。きっ
とムラムラして。。邪念を起こしたろ?正直に言え!なん
て言ってもあかんたれ。若者はスキーに熱中すると聖
人になるのだ。元祖草食系。そこから僕のスキーヤー
人生が始まった。せめて阿蘇の草スキー位は。。。と
狙っている。

CGI-design