僕はウインドサーファーだった。 ウインドは水と友達になるスポーツである。このお友達 になるのがなかなか大変である。まず、ボードの上に 立って(ぐらぐら揺れる)セールを引っ張り起こす練習 から始めるのだが、最初はどうしても腕の力に頼ってし まい、すぐ落ちてしまう。体の重みを使って起こすとい うのが体得出来るまで、手が血だらけになったり肉刺も 出来る。ボードに乗っては落ち乗っては落ちを繰り返す。 だから、浜などでビキニで寝転がっている子がすっくと 起きて、セールを立てて、ススゥ〜〜と海で出て行くの を見かけたら、その子は単なるきゃぴきゃぴ娘ではない つらいつらい練習を自分でしてきたのだ。拍手したい。 ウインドと言うのは、意外に思うかもしれないが、時と して静寂を感じさせてくれる。浜の喧騒から離れて、凪 いだ沖に出ると、音のない世界に入っていく。鏡のよう な水面に自分だけがぽっかり浮かんでいる。幻想的だ。 写真は浜名湖で、もう寒いのかウエットスーツを着てい る。冷えた体を温めるためにお湯を入れる。ない時はお しっこだ。じょわ〜〜と体が温まってくる。ランニング (風を後から受ける)で走ってるのでスピードはなく、 ひっくり返りやすい。ボートより手軽だし、自然に包ま れている事を実感できるスポーツだ。東京のお台場でも レンタルで気軽に楽しめる。鹿児島ならもっと本格的に 楽しめるだろう。マリンのメッカになって欲しいなあ。 |