だったシリーズ14 ウインドサーファー

僕はウインドサーファーだった。
ウインドは水と友達になるスポーツである。このお友達
になるのがなかなか大変である。まず、ボードの上に
立って(ぐらぐら揺れる)セールを引っ張り起こす練習
から始めるのだが、最初はどうしても腕の力に頼ってし
まい、すぐ落ちてしまう。体の重みを使って起こすとい
うのが体得出来るまで、手が血だらけになったり肉刺も
出来る。ボードに乗っては落ち乗っては落ちを繰り返す。
だから、浜などでビキニで寝転がっている子がすっくと
起きて、セールを立てて、ススゥ〜〜と海で出て行くの
を見かけたら、その子は単なるきゃぴきゃぴ娘ではない
つらいつらい練習を自分でしてきたのだ。拍手したい。
ウインドと言うのは、意外に思うかもしれないが、時と
して静寂を感じさせてくれる。浜の喧騒から離れて、凪
いだ沖に出ると、音のない世界に入っていく。鏡のよう
な水面に自分だけがぽっかり浮かんでいる。幻想的だ。
写真は浜名湖で、もう寒いのかウエットスーツを着てい
る。冷えた体を温めるためにお湯を入れる。ない時はお
しっこだ。じょわ〜〜と体が温まってくる。ランニング
(風を後から受ける)で走ってるのでスピードはなく、
ひっくり返りやすい。ボートより手軽だし、自然に包ま
れている事を実感できるスポーツだ。東京のお台場でも
レンタルで気軽に楽しめる。鹿児島ならもっと本格的に
楽しめるだろう。マリンのメッカになって欲しいなあ。

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